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<金星探査機あかつき>「意外と丈夫、軍艦のよう」「工学チームの底力感じた」 JAXA会見詳報-海外旅行自力旅 [海外情報・ニュース・世界情勢など]

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金星探査機あかつきのエンジン噴射後、会見する中村正人プロジェクトマネージャ=7日正午頃、相模原市中央区の宇宙航空研究開発機構
出典:http://www.iza.ne.jp


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7日、探査機「あかつき」を金星の周回軌道に投入するためのエンジン噴射を予定通り実施したと発表した。平成22年の同じ日に軌道投入に失敗して以来、5年ぶりの再挑戦。投入の成否は9日に判明する見込みだが、成功の公算が大きい。日本初の惑星探査実現に向け最大のハードルを乗り越えた。

※12月10日続報を記事下部に追記あり。






 あかつきは7日午前8時51分から約20分間、エンジンを計画通り噴射した。軌道投入用の主エンジンは前回の投入時に故障したため、パワーが劣る小型の姿勢制御用エンジンを使用した。

 計画を統括する中村正人プロジェクトマネージャは会見で「肩の荷を下ろしたような気持ち」と安堵の表情を見せた。予定軌道への投入は「大変期待が持てる」と述べ、計画はほぼ成功したとの見方を示した。探査機の状態も正常で、7日午後に試験的な観測を行う予定。

 計画では、太陽の周りを回るあかつきが金星に追い越され、金星の後方を通過する間にエンジンを逆噴射。減速して周回軌道に入るとしていた。

 あかつきは金星の大気などを観測し、謎が多い気象のメカニズムを解明するのが目的。今回投入を目指す軌道は当初計画よりも大回りの楕円形となり大部分で観測精度が低下するが、チームは「探査の重要性は変わらない」としている。

 日本の惑星探査機は「のぞみ」が15年に火星の周回軌道投入を断念しており、あかつきの成功は大きな一歩となる。多くのトラブルを乗り越え、22年に小惑星から帰還した探査機「はやぶさ」のような復活に期待が集まっている。






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金星探査機あかつきのエンジン噴射後、会見する中村正人プロジェクトマネージャ=7日正午頃、相模原市中央区の宇宙航空研究開発機構
出典:http://www.sankei.com/

 金星探査機「あかつき」の周回軌道投入の状況について、中村正人プロジェクトマネージャが7日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の相模原キャンパスで記者会見した。主なやりとりは次の通り。

 「本日、あかつきの周回軌道投入の作業を行った。午前8時51分29秒から9時11分57秒までの1228秒間、エンジン噴射を計画した。計画通り行われたことを確認した。噴いている方向と噴射量は予定とほぼ同一なので、当初予定した軌道に入ることの期待は大変、持てると考えているが、正確な軌道は、実際に飛んでいるところを追いかけて確認して2日後に発表したい」


 --今の心境は

 「本当は5年前に達成していなければならなかったことを、今回やっとできた。肩の荷を下ろした心境だ」

 --管制室の雰囲気は

 「和やかだが、噴射が始まったときには固唾をのんで見守った。非常に緊張していた。途中で1回、探査機の電波が地上のアンテナの都合でちょっと見えない時間が生じて緊張したがすぐに戻り、安心した」

--9時20分過ぎに管制室で拍手が起きた

 「運用が大体うまくいったことを石井信明プロジェクトエンジニアが宣言して、私がひとこと申し上げて拍手があった」

 --2人の言葉は

 「石井先生は『これですべての運用は正常に終了した』と。私は『これで、われわれはなすべきことをした』と言い、外国の方もいたので英語で『アワ・ドリームズ・ウィル・カム・トゥルー』(夢は現実になるだろう)と申し上げた」

 --想定外のことはあったか

 「特になかった」

 --失敗からの5年間を振り返って、気持ちは

  「5年間は長かった。時間だけでなく、科学データが取れなかった。本当は欧州の探査機と一緒に観測して世界的に盛り上がっていたはずなのに日本が責務を果 たせていないことに、じくじたる思いがあった。欧州の探査機がデータを全て取った後だが、今度は日本のデータを加えて、日欧の研究者で解析していきたい」

 --今後の運用は

 「既に観測プログラムを送った。午後2~5時の間に観測を開始する。機体を毎日確認してきており、その状態から変わっていないことを、各部の温度や電流、いろんな機器のオン、オフの状態から確認している。すぐに観測に移れると考えている」

 --最初に観測データが届くのはいつか

 「(初期段階のためアンテナに制約があり)2、3日かかる。金星の周りを回るための確認作業が優先される。撮れたら、なるべく早く報道に公開したい。3カ月間は試し撮りをする。調整して、きれいな絵を撮るまでに3カ月の猶予を考えている」

 --本格観測は

 「来年4月から2年間を予定している」

 --今後の課題は

 「今までは観測機器を動かしていなかった。これからは毎日のようにプログラムを送信して観測する。最初は混乱があるが、だんだん整理して観測に入る。その手順を確立するまでが一番、大変だろう。少人数で運用しているが、何とかしないといけない」

 --あかつきは非常に疲労していると話していたが、いまどんな言葉をかけるか

「意外と頑丈だったね。メーカーが非常に丁寧に作ってくれた。軍艦のようだ。どこもほとんど壊れなかったのは大変なこと」

 --ほめてやりたいか

 「そうですね、はい」

 --噴射が終わったら、大学の試験を受け終わったような状態になると言っていた

 「これは合格したなという自信を持って、大学の試験の発表に臨みたいと思っている」

 --5年前の失敗時には国民の期待に応えられず申し訳ないと謝罪した

 「5年間、見捨てずに本当に温かく見守ってくださったことがありがたい。今回の復帰で全てを償えるわけではないが、今度われわれが取るデータが世界の研究者に使われることにより、ご理解いただきたい。ご支援いただき、ありがたい」

 --現時点で心配していることは

 「特にありません」

 --惑星探査の道筋への思いは

  「日本は惑星探査に乗り出したが、まだあまり多くの探査機を送り出していない。1回失敗してみないと次のステップに進めないというのが、やってみた実感。 米ソも1960~70年代に失敗を繰り返して成功確率が高くなった。われわれはまだその段階にいるのだと思う。日本は非常にいい技術も持っている。一歩一 歩、進まなければならない」

 --予定通りできたことの背景に何があるか

 「リスク管理というのは多分、想像力だと思う。多くのチームメンバーが想像力を働かせ て、非常に小さい確率でも起こるかもしれないことを考えた。例えば、太陽の放射線でどこかが止まったらどうするか。そういう想像力を最大限に発揮したこと が今回につながった。抜けていることはまだ、あったはずだが、幸いそこに引っかからなかったのだろう。そういうことを積み重ねることが、ノウハウを積むと いうことだと思う」

 --軌道投入は成功するとみられるという理解でよいか

 「はい」

 --失敗した宇宙機を再挑戦して戻したことへの思いは

  「こういったケースは世界でも非常に珍しいと思う。探査機は一部壊れたが、残りが無事だったことが非常にラッキーだった。また(前回)噴いたのが2分間 で、5年後という短い時間で金星に会合するチャンスがあり、運が良かった。もし全然噴かないとか6分、8分噴いたとなると、全然違う軌道に乗っていたかも しれない。こうしたことを千載一遇のチャンスととらえて何とかものにしたことに、メンバー、特に工学チームの底力を感じた」


◆ ◆ ◆


宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7日、探査機「あかつき」を金星の周回軌道に投入するためのエンジン噴射を予定通り実施したと発表しましたね。先ずは成功と言う事で本当に嬉しく思います。

それも5年前と同じ日、前回のメインエンジンの故障で断念した事を5年後にやってのける、JAXAの執念みたいなものを感じました。失敗を失敗でなくす事への執念。まさに職人のような緻密な計算と根気の賜物ですね。

しかし、惑星探査が「はやぶさ」が成し遂げた22年以来のなんて割と少ない印象ですが、物凄い事なのですね。
しかし、「計画では、太陽の周りを回るあかつきが金星に追い越され、金星の後方を通過する間にエンジンを逆噴射。減速して周回軌道に入るとしていた。」など、絶対的に計算に計算を重ねたその瞬間にしか出来ない逆噴射なのでしょうね。正に奇跡の瞬間なのだと思います。その一瞬しか成功しないだろいし。

日本も月にそろそろいけるのではないかと技術力を考えてしまうのですが、資金不足なのですかね。技術は世界一だと思うので残念です。

先日も『「非常に大きな一歩」「こんなに感動したことはない」 関係者が種子島で記者会見』をも成功したJAXA。
ここは1つ国家プロジェクトで月になど宇宙開発を本格発表すると良いと思うのですが、難しいかな?^^;

◆ ◆ ◆

日本探査機「あかつき」5年ぶり再挑戦…金星軌道投入に成功


日本の金星探査機「あかつき」が5年ぶりの再挑戦で金星周回軌道への進入に成功した。

日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9日、金星探査機「あかつき」の金星周回軌道投入に成功したと明らかにした。あかつきは5年前の2010年12月、金星周回軌道への投入が試みられたが、主エンジンの故障で失敗した。その後5年間にわたって太陽を周回していたあかつきは、再び金星に近づいた今月7日、姿勢制御用小型エンジン4基を約20分間噴射する方式で軌道に投入された。

JAXAによると、あかつきの状態は正常で、すでに観測は始まっている。今後は3カ月の初期観測を実施しながら9日間程度で周回する楕円軌道へと移行。

2016年4月ごろから本格的な観測を行う予定だ。











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