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iRONNA発 反日物語の嘘を暴け! 「性奴隷」というプロパガンダ 慰安婦問題をめぐる法人いじめ-海外旅行自力旅 [中国、韓国の「歴史捏造」「反日」及び「経済」関連]

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旧日本軍が慰安婦を強制連行したとする記述があることが判明した、米大手教育出版社「マグロウヒル」が出版し米国の公立高校で使用されている教科書
出典:http://www.sankei.com/


「性奴隷」というプロパガンダ 慰安婦問題をめぐる法人いじめ

高橋史朗(明星大学教授)

米マグロウヒル社への「訂正勧告」


 三月五日、自民党本部で開催された外交・経済連携本部・国際情報検討委員会合同会議で、米世界史教科書(マグロウヒル社)の慰安婦・南京記述の具体的問題点と米歴史学者一九人の声明の背景と問題点について講演した。その後、八日から渡米し、ニューヨーク、ロサンゼルスでも、同趣旨の講演をさせていただき、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコの総領事、首席領事らにも資料をお渡しして説明した。







 米歴史学者一九人の声明の背景と問題点については、『産経新聞』三月七日付「解答乱麻」の拙稿「偽情報に基づく米歴史学者声明」に加え、朝日新聞「慰安婦報道」に対する独立検証委員会報告書における第三部「朝日新聞の慰安婦報道が対外的にもたらした影響」の「『九十二年一月強制連行プロパガンダ』の北米での実害」を参照(日本政策研究センターのHP:http://www.seisaku-center.net/)してほしい。

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出典:http://www.sankei.com/


 マグロウヒル社の世界史教科書の慰安婦記述の問題点については、三月十七日に秦郁彦氏が外国人記者クラブで発表し、筆者を含む日本の大学教授一九人が同社に「訂正勧告」を行なった。同教科書が歴史的事実を捏造したのは、以下の八点である。

 「(日本軍は慰安婦を)強制的に募集し、徴集した」と書かれているが、一九人の米歴史学者の声明で、連帯する日本の歴史家たちの中でただ一人実名で言及されている吉見義明は、著書の中で、慰安婦の内の「最多は(コリアンブローカーに)だまされて(deceived)」慰安婦になった、と記している(Yoshimi Yoshiaki,Comfort Women,Columbia University Press,2000,p103)。吉見は日本のテレビの討論番組でも、「朝鮮半島における強制連行の証拠はない」と述べている。朝鮮半島における慰安婦の調達では、当事者の多くは朝鮮人が占めており、関係者の相互関係の全体像は、次の模式図で表される。

 「最大で二〇万人にも及ぶ女性」という数字は過大すぎる。秦郁彦は約二万人と推計、吉見義明は「最低でも五万人前後」(『歴史学研究』八四五号、二〇〇八年、p4)と記述している。

 「一四歳から二〇歳」と書かれているが、一九四五年フィリピンで米軍の捕虜になった慰安婦二〇人(日本人一一、朝鮮人六、台湾人三)の調査カードによると、うち九人が二〇歳以上である(USNationalArchives,RG389-PMG)。Twentyはtwentiesと修正すべきである。

 「(慰安婦は)天皇からの贈り物」と書かれているが、教科書としては、国家元首に対する、あまりに非礼な表現である。
旧日本軍が慰安婦を強制連行したとする記述があることが判明した、米大手教育出版社「マグロウヒル」が出版し米国の公立高校で使用されている教科書
 「朝鮮と中国の出身者が大多数」と書かれているが、秦の推計では、全慰安婦数は約二万人で、その内最も多数を占めるのは日本人の約八〇〇〇人、朝鮮人はその半数の約四〇〇〇人、中国人その他は約八〇〇〇人であった。

 「一日あたり、二〇人から三〇人の男性を相手にした」と書かれているが、「二〇万人の慰安婦」が「一日あたり、二〇人から三〇人の男性を相手にした」というのは、極めて誇大な数字であり、自己矛盾の関係にある。すなわち、日本軍は毎日四〇〇万回~六〇〇万回の性的奉仕を調達したことになる。他方、一九四三年の日本陸軍の外征(overseas)兵力は約一〇〇万人であった。教科書に従えば、彼らは全員が「毎日、四回~六回」慰安所に通ったことになる。戦闘する暇も、まともに生活する暇さえもなくなる。

 「(慰安婦は)兵士と同様の危険」と書かれているが、慰安婦と看護婦は戦闘地域ではない後方の安全な場所で勤務していた。前線で兵を慰安婦の護衛に割く余裕はなかった。

 「多数の慰安婦を虐殺した」と書かれているが、根拠にした史料は一体何なのか。もしそういうことがあれば、東京裁判や各地のBC級軍事裁判で裁かれているはずであるが、そういう記録はない。何人を、いつ、どこで殺害したか、証拠がなければ教科書に書くことは適切でない。秦は、慰安婦の死亡率を日赤看護婦(二六二九五人)の死亡率四・二%とほぼ同じと推定した。(秦『慰安婦と戦場の性』p406)

 米歴史学者一九人の声明の中心人物はコネチカット大学のアレクシス・ダッデン教授で、二〇〇五年に『日本の朝鮮植民地化 対話と力』を出版している。これに対し、ハワイ大学マノア校のジョージ・アキタ名誉教授は、彼女の「研究論文の随所に見られるのは、どうにも学者らしからぬ、意味不詳かつ一方的な記述の羅列と、ときに史実の立証が不可能な出来事に基づく、単純にして怪しげな結論なのである」「学問の核心部分に対処するにあたって暴露した杜撰さ」「あまりにも学者らしからぬ推測であり、もはや開いた口がふさがらない」「歴史学者としてあまりにもマナーに欠けたやり方」「根拠となる情報源は記されておらず……おとり商法的記述の好例であり、学者として決して許される行為ではない」と酷評し、「『従軍慰安婦』は〝性的奴隷〟だったという不適切な主張を展開している。これは厳密に検証されるべき複雑な問題だから、こうした非難を放っておくわけにはいかない」と指摘している(ジョージ・アキタ、ブランドン・パーマー『「日本の朝鮮統治」を検証する 1910-1945』草思社、参照)。

 また、マグロウヒル社の世界史教科書の編著者で、慰安婦記述を担当したとされるハーバート・ジーグラー准教授の専門はドイツ史であり、一月二十四日に放映されたチャイナ・セントラル・テレビ(CCTV)のインタビューにおいて、やりとりをしたホノルルの領事館員の名前とメールアドレスとメールの内容が無断で公開されており、次のように安倍首相を激しく非難している。
「この事件が発生した重要な原因は安倍晋三の首相就任にある。しかし、日本が米国の教科書を修正しようとするやり方は逆効果である。安倍晋三が首相に就任してから日本の歴史を修正しようとしている。これが唯一考えられる原因である。これは安倍政府の恥さらしになる。彼がめちゃくちゃに思われる。安倍首相は右翼、民族主義、修正主義者だ」

 日本の領事館や産経新聞社の取材には応じず、中国系テレビなど好意的なメディアでは言いたい放題で、個人および公のセキュリティーに関わる情報をテレビで公開するなど決して許されることではない。
シンポジウムに対する抗議デモ


  ところで、期するところがあり、二年半前から在米占領文書研究のため、毎年二月、三月、五月、八月、九月、十二月に渡米(英)し、首都ワシントンD.C. の議会図書館・国立公文書館を研究拠点として、レンタカーで全米の九つの大学・研究施設と英サセックス大学を訪れ、その最新の研究成果の中間報告を拙著 『日本が二度と立ち上がれないようにアメリカが占領期に行ったこと』(致知出版社)として出版したところ、十カ月足らずで、五刷二万五〇〇〇部発行した。 その研究の傍ら、全米各地に設置された慰安婦碑・像(八カ所)のすべてを調査し、現地の関係者にヒアリングを行ない、車での走行距離は一万㎞を超えた。

  三月九日にニューヨークの国連本部で開催された「国連婦人の地位委員会」の関連会議に三年連続して参加後、ニューヨーク正論の会などが共催したシンポジウ ム「テキサスナイトinNYC」にパネラーとして参加した。当初は私が単独で講演会を行なう予定であったが、同時期に同様の催しを行なうより合同で行なっ たほうが良いとの現地の判断に私も応諾して同シンポジウムが開催された。

  ところが、ニューヨーク在住の日系人の団体が同シンポジウムに対する抗議デモを計画して、ニューヨーク市警にデモを申請し、ニューヨーク在住の韓国人団体 に働きかけた。さらに、認定NPO法人ヒューマンライツ・ナウ(伊藤和子事務局長)、アクティブ・ミュージアム 女たちの戦争と平和資料館(渡辺美奈事務局長)、ピースボートなどが共催した「慰安婦問題の真実と正義~第二次大戦時の日本軍性奴隷」をテーマとするイベ ント会場で、「日本の歴史を歪曲する右翼グループがやってくる!緊急アクション」と題するチラシを配布し、抗議デモへの協力を要請した。そこには「脱植民 地化を目指す日米フェミニストネットワーク」の名も書かれ、私は「日本社会を歴史教科書改革に巻き込み、日本の歴史教科書の『慰安婦』記述を改正する働き かけに成功した主流の保守的教育学者」として紹介されていた。

  その抗議デモ呼びかけが功を奏し、ニューヨーク市警より「数百名の抗議デモが予定されている」との警告を受けた日系人会館のオーナーが器物破壊や物理的衝 突を恐れ、他のテナントに配慮して、キャンセルの打診を主催者側にした結果、やむなく応じたという。デモの目撃者情報によれば、実際にデモ行進したのは前 述した二人の事務局長を含む十数人で、デモと同時に警察が来て、二名、続けて四名の合計六名を拘束。

  『朝鮮日報』によれば、「このような日本の極右勢力の行動は、日本に歴史問題の反省を促す在米日本人や日系人を通して韓国系団体に伝えられた」という。デ モ隊の掲げていたスローガンは「日本のファシストを許すな」「人種差別をニューヨークに持ち込むな」「日本の軍国主義復活を中断せよ」「慰安婦女性たちは 強制的に連行された性奴隷だった」「日本の歴史修正主義者らに反対する」などであった。

 一方、インターネットで公開されている前述の伊藤和子氏の日記には、次のように書かれている。

  「この日は、夜に歴史修正主義者グループが会合をNY日系人会で開催するという話があり、それに対するカウンターの行動がNY在住の皆さんによって呼びか けられていました。しかし、日【本/ママ】人会の建物でそのようなイベントを開催することに抗議する声が相次いだため、日系人会は急遽その場を貸さないこ とを決定。すごい。とても迅速で効果的な草の根の行動にほれぼれするほど、感動しました。(中略)しかし歴史修正主義者グループは場所をミッドタウンのイ タリア料理店に変えて開催。急遽、その場に行って、抗議するアクションも行われました。私も様子が気になって出かけて行ったところ、お店側が NYPD(ニューヨーク市警)を呼び出す状況に。私はその場にいた弁護士(NY州弁護士ではないが)でしたし、こんなところで逮捕者でもでたら大変、と思 い、憲法・NY州法も少しはかじっていましたので、『この抗議活動を禁止する法律はありませんよね』とNYPDに話しかけました。そこで警官は何やら上司 と相談を始めたようですが、さすがは表現の自由を尊重するNY、時には手荒なことをするNYPDですけれど、この抗議行動には寛容で、最終的に、ルールを 守った抗議行動なら何も問題ないという見解でOKとなりました。ところが翌日の産経新聞には、この行動で拘束された人もいたなどと報道されています。全く の誤報で驚きました。産経さん、他社の誤報ばっかり責めてる場合ではないのでは?」

  目撃者によれば、一時拘束されたのは事実であるから、すぐに解放されたとしても、「誤報」とはいえないのではないか。『東亜日報』によれば、実際には「一 〇人余り」しか参加しなかったのに、「数百人の抗議デモが予定されている」などという誇張したデマ情報を流して会場を変更させたことを、「すごい。とても 迅速で効果的な草の根の行動にほれぼれするほど、感動しました」などと絶賛するのはいかがなものか。デモ行進で抗議する「表現の自由」のみが尊重されるべ きなのか。異なる意見を表明する集会の自由や表現の自由は尊重する必要はないのか。あまりにも身勝手なダブルスタンダードに唖然とせざるをえない。

  三月十七日の日本の外国特派員協会における記者会見で大沼保昭・明治大学特任教授が指摘したように、慰安婦問題をこじらせているのは、こういう運動家たち である。気になるのは、米国務省が前述した渡辺美奈事務局長らと会い、渡辺事務局長は「安倍政権の軍隊慰安婦など過去の歴史歪曲などを指摘し、米政府が東 北アジア安定のため日本側の認識転換のために積極的に出てほしいと促した」(三月十四日付『畿湖日報』)と報じられていることである。

  ところで同シンポジウムで、私は朝日新聞「慰安婦報道」に対する独立検証委員会報告書のポイントと米歴史教科書(マグロウヒル社)の慰安婦・南京記述の具 体的問題点について説明した。私は同報告書の第三部「朝日新聞の慰安婦報道が対外的にもたらした影響」の第四章「北米での実害」について執筆した。朝日新 聞社による第三者委員会委員は、慰安婦問題が国際的に女性の人権問題として捉えられていると強調したが、米国主要紙にはそのような見方は一切なく、慰安婦 制度を「日本に特有のシステム」として扱う記事が大部分であった。

 日本政府に対して、事実に踏み込んだ丁寧な反論を、組織的かつ継続的に行なうことを求め、そのために、政府内に専門部署を置くとともに、民間専門家の意見を集約するための有識者会議を設置することを強く求めたい。







日本人への悪質な嫌がらせやいじめ

  三月九日のシンポジウム終了後、ニュージャージー州で悪質な嫌がらせを受けた日本人からヒアリングを行なった。同州の慰安婦碑・像の設置に反対した在米日 本人に対して、大要次のようなメッセージが送られてきた直後、鳥の死骸が自家用車の横に置かれたので、本人は「殺人予告」と受け止めたという。

  「対反日活動をするにあたって大事なことを申し上げねばなりません。それは必ず『邪魔が入る』ということです。A氏に殺人予告が殺到しています。日本人が 結束して活動をしようとすると、ネットでの殺人予告だけでなく、ストーカー、車が荒らされる被害に遭った方がいます。怖くなって身を引いてしまい、会が始 まる前に空中分解してしまった例もあります。あなたはお顔、ご職業が知れ渡っているだけにリスクも高いと思います。嫌がらせ、営業妨害などの危険性がない とはいえません。私は本当にあなたの安否が心配です。来客される朝鮮系、日本人にまで警戒しなくてはいけません。中には、味方のふりをして近寄ってくる人 もいると思います。私こそがあなたの邪魔をする工作員のようですね。祖国のために頑張りましょう!」

  翌日、ニューヨーク歴史問題研究会で「朝日慰安婦報道の国際的影響―国連報告書、米メディアと慰安婦碑・像に与えた影響」をテーマに講演後、カナダのトロ ントに移動。八人の日本人からヒアリングを行ない、八月十五日に正式に会を立ち上げ、発足記念講演会を開催することになった。カナダでも歴史問題で、日本 人の子供が中国人や韓国人の子供からいじめや暴言を受けることが多々あるという。

  カナダでは二〇〇五年に、オンタリオ州高校教育委員会が十年生の歴史教育で、「第二次大戦における日本の残虐性を教える」カリキュラムを導入したが、さら に昨年十月にカナダ最大のトロント教育委員会の委員長に中国系女性が就任し、アジアの第二次大戦史教育を推進する中国系市民団体「トロント・アルファ」の 働きかけにより、公立高校のカリキュラムに慰安婦問題と南京大虐殺などを組み込むことになった。

  トロント・アルファは、スタディーツアーという形で数年前からカナダの教師たちを南京大虐殺記念館やナヌムの家(韓国・広州市)に送り込んできたが、今年 からは高校生をこのスタディーツアーに組み込もうとしている。今年の二月九日に、トロント・カソリック教育委員会(ディストリクト・ボード)がトロント・ アルファの指導の下に、「日帝の残虐かつ悪辣な行為を学生たちが習えるようにしよう」という内容の了解覚書を締結した。

  ちなみに、昨年の「海外子女文芸作品コンクール」特別賞に入賞した「作文の部」には、次のようなトロントの日本人補習学校の小学五年生の作文が選ばれてい る。「私が一番ショックだったのは、昔、多くの日本人の兵士が外国へ行き、その国々を自分たちのものにするために戦う中で、日本人がその国で暮らしていた たくさんの人たちを傷つけ、殺したということでした。私は、今までずっと日本人は礼儀正しく、親切だと思っていました。だから、日本の歴史を知り、悲しい 気持ちでいっぱいになりました……」

  また、昨年十二月二十五日と今年の三月八日、ニュージャージー州バーゲン郡ニューミルフォードの公立高校生から「南京大虐殺」の授業について話を聞いた。 「南京大虐殺」をテーマとするプロジェクトで、クラスメイトがルワンダ、チベット、ナチス・ドイツの収容所の大虐殺と「南京大虐殺」を同じ扱いで発表した が、その日本人高校生は当時南京にいた祖父の話を聞いていたので、日本人がそんなことをするはずがないと抗議した。小学五年生のとき、韓国人の男の子から 突然「日本人は悪いから」と言われ、何故アメリカでこんなことを言われるのか理由がまったくわからなかったが、母は戦争についての解釈が違うので、アメリ カではそういう教育を行なっているからだと説明したという。

  また同郡の、半数以上が韓国人の高校に通う生徒によれば、「竹島は韓国の領土だと思うか?」と何度も同級生から質問され、「そうとう参った」という。ま た、アメリカの地図には日本海を“EastSea”と標記しているものが多く、とくに韓国人が多い学校ではそういう標記の地図が使われているという。授業 でも“EastSea”か“SeaofJapan”かという議論が起き、先生が即答できず、その生徒が翌日に調べて“SeaofJapan”が正しいと主 張したが、韓国人生徒も一向に引き下がらなかったため、激しく対立したという。

  この生徒の母親は、「韓国でもなく日本でもないアメリカで、このような方法を使って正しくない情報を植え付ける行為を進めることに対し、日本政府として正 しい内容を声を上げて周知することが必要だと思います。その正しくない情報をめぐって、日本人の親だけでなく子供たちにまでそれらの被害が及んでいる現状 をしっかりと理解してほしい」と訴えた。


反日映画『アンブロークン』の影響力

  昨年十二月二十五日に全米各地で封切りされたアンジェリーナ・ジョリー監督の映画『アンブロークン』は、第二次世界大戦時に旧日本軍の捕虜となった元オリ ンピック陸上競技選手で米軍人のルイス・ザンペリーニ氏の体験を、有名な女性作家のローラ・ヒレンブランド氏が描いた「ノンフィクション」小説が原作と なっている。
 原作は、捕虜収容所で日本軍による残虐な 虐待行為に屈しなかった姿が話題となり、多くの書評で「ダイナミックな物語展開と最高の研究考証」などと賞賛され、米アマゾンのレビュー欄には一万二〇〇 〇件以上のコメント(五つ星評価が八五%)が寄せられ、三〇〇万部を超えるベストセラーとなった。

  ニューヨークの映画館で見たが、館内はほぼ満席で、北朝鮮からの「サイバー攻撃」による上映中止決定を撤回して同日に上映された映画『インタビュー』をは るかにしのぐ断トツの興行収入(一日で約一八億七七〇〇万円で歴代のクリスマス公開映画で『シャーロック・ホームズ』『レ・ミゼラブル』に続く興行成績順 位三位)を得る盛況ぶりで、翌日付の米紙『USA TODAY』は、「事実に忠実なバランス感覚のある映画」と評価した。以前ニューヨークで見た『ラス ト・エンペラー』の観客は映画館全体で数人にすぎなかったのと比べると雲泥の差である。

  米アマゾンのレビューには、「なんで、われわれはまだ日本製品を買い続けているのだ」「日本人に虐待された捕虜に比べれば、何にだって耐えられると思っ た」「第二次大戦中の日本の捕虜に対する扱いがよくわかった」「戦時捕虜と日本人に関する話は恐ろしいというほかない。これらは、人間が人間に対してなし うる想像を絶する所業だ」などと書かれているが、映画(一三七分)の約半分に当たる一時間近くが、強制労働や陰湿な拷問・虐待場面で、一・八mの重い角材 を炎天下で三十七分間頭上に持ち上げ続けさせたり、捕虜になった仲間の米兵を一列に並ばせて主人公をなぐり続けさせ、基地から一三〇〇㎞も離れた太平洋の ど真ん中で高度七〇mの高さから漂流ボートを執拗に爆撃する原作どおりの残虐な場面が目立つ。

  ちなみに、原作には「数千人の捕虜が、殴られたり焼かれたりし、突き刺され、斬首され、人体実験で殺害され、また人肉食の習慣によって生きたまま食われ た」「日本軍は占領したすべての地域で、少なくとも一万人の戦争捕虜と幼児を含む民間人を生物化学兵器実験の被験者として使った。数千人が死亡した」と書 かれ、「強く殴れ」と仲間に要求した連続暴行は日没まで二時間続き、その数は「二二〇発」に及んだという。

  さすがに、このようなにわかに信じ難い虐待については、アメリカ人読者のレビューにも「裁判などにおいて証言者の証言に一つでも嘘いつわりがあれば、その 者の証言すべてが怪しいと見なされるのであるから、ここまで信じ難い体験をしたと主張するザンペリーニ氏のすべてが疑わしいと見るべきだ」という意見も寄 せられており、十二月二十一日付『ニューヨーク・ポスト』紙も、「夏の太平洋の海上で水と食べ物なしに一週間も生き残れるか」、映画のポスター(血塗りの 日本地図や有刺鉄線の五輪マークなどのデザイン)にも使われているシーンの「虐待された状態で六フィートもの木の棒を三十七分間も頭上に持ち上げ続けるこ とは可能か」などの疑問とともに、米軍に対拷問訓練などを行なっている専門家の「気温や木の実際の重さによる」といったコメントを紹介している。

  この原作をいち早く紹介したフリーライターの徳留絹枝氏は、月刊誌『潮』平成二十四年九月号の「(海外レポート)米国人捕虜の物語が日本人に問いかけるも の」と題する記事において、「一四万人の連合軍の米兵を捕虜とし、その三分の一を死亡させた歴史を持つ日本人は、自らの尊厳をどのように回復すべきなの か……彼女の著書はそのことも問いかけている」と指摘している。

  また、徳留氏によるインタビューのなかで、著者のヒレンブランド氏は、「この本は何百万人ものアメリカ人に読まれ、私は何千通もの手紙やメールを読者から 受け取りました」「私を『徹底したリサーチャー』と呼び過ぎることは無いと思います。この本に七年を費やしました。内容の正確さと公平さを期すため、あら ゆる資料を探し出し、全ての事実を他の資料と照合する執念ともいえるリサーチに取り組んだからです。本の終わりに、すべての事実に関するすべての資料をリ スト化していますので、疑問を持つ人は誰でも検証をすることができます」と述べている。このリストを読み、映画を見れば、誰でもすべてが歴史的事実と誤解 し、その影響は計り知れない。


「慰安婦は性奴隷」と発信した日本人教授

 この資料リストに基づいて、筆者はアメリカの国立公文書館などに保存されている原資料の精査に着手したが、原作の基本的な問題点については、丸谷元人『日本軍は本当に「残虐」だったのか―反日プロパガンダとしての日本軍の蛮行』(ハート出版)の第一章「全米ベストセラー『アンブロークン』の何が問題なのか」をぜひ一読してほしい。同書において、丸谷氏は「この著者は『アンブロークン』を書くにあたって、すべて電話によるインタビューでしか聞き取りをしておらず、出版して一年後までザンペリーニ氏とは面識さえなかった」という『潮』平成二十四年九月号の記述を紹介しつつ、元日本軍関係者らの証言に基づいて、誇張歪曲された部分に説得力のある反論をしている。原作では主人公は最後に日本人を【赦/ゆる】すが、なぜか映画ではその部分がカットされ、原作で五分の一にすぎない日本軍の蛮行が強調されている。

 『アンブロークン』の原作は、広島市立大学の田中利幸教授の英文の文献を一〇カ所も引用し、根拠としている。この田中教授は『HiddenHorrors(知られざる恐怖)』という英文の著書で「人肉食は、(日本の)軍隊の中で組織的に行われていた」ということを世界に発信した。日本では『知られざる戦争犯罪――日本軍はオーストラリア人に何をしたか』という題名で翻訳出版され、南京事件については「南京大虐殺(南京強姦)」と書き、当時南京にいた米人宣教師の次のような日記を引用している。

 「私はこんな酷い蛮行をこれまで見たことも聞いたこともない。強姦、強姦、強姦の連続だ。一晩に少なく見積もっても一千件はあるだろうし、日中も数多く行われている。抵抗したりすれば……銃剣で刺されるか銃で撃たれるかだ。そんなケースが毎日数百とある」

 「慰安婦は性奴隷」と世界に発信した同教授の『日本の慰安婦――第二次大戦と米占領下の売春婦と性奴隷』という英文の著書は、二〇〇七年の米下院の対日非難決議の根拠となり、「日本軍による強制性の証拠」として採用された点に注目する必要がある。同教授は戦時中の連合国軍による性犯罪にも言及しているが、連合国軍の戦場での強姦は「普遍的」な「男性支配文化」すなわち、「ジェンダー問題」であると捉え、「英米両軍」に関しては、「戦時中に敵国女性を大量強姦したというような報告は今のところ見当たらない」と書き、米軍は「戦時中、最も性犯罪の少なかった」と記述している。


プロパガンダの常とう手段

 このような日本軍と連合国軍に対する二重基準(ダブルスタンダード)の原点はいったい何か。それは、GHQの「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(ウィキペディアには、同文書の英文の原資料の存在は確認されていない、と書かれているが、GHQ文書には“warguiltinformationprogram” と明記された文書が数十ページ含まれており、コピーを入手している)」にあると思われる。丸谷元人氏は、吉田清治のウソ証言を全面的に掲載している田中教授の英文著書を、「日本を『越後屋と組んだ悪代官』に仕立てた講談本に過ぎない」と酷評しているが、そのとおりであろう。

 田中教授は天皇制と外国人差別ならびに日本人男性の女性蔑視・性的搾取を不当に結び付けて、次のような巧みな「イメージ操作」を行なっている。
「この『従軍慰安婦』問題の根底には二つの重大な問題が横たわっていると考えられる。それは日本人全般の意識の奥深くに根強く存在している。天皇制と密接に関連した『外国人差別』の要素、ならびに日本人男性の『女性蔑視とそれに起因する性的搾取』の要素がそれである。慰安婦問題がこれまで日本人の関心を集めなかった理由は、この問題が内包している二重の差別意識要素をわれわれ日本人が直視することを戦後これまでずっと避けてきたからではなかろうか」
 いったいなぜ彼が海外で日本軍の「従軍慰安婦」に対する「性的搾取」を強調する「性奴隷」というウソを意図的に拡散しているのか、その思想的意図、狙いがこの文章に凝縮されている。

 アメリカの神格化された著名な政治学者で、丸山眞男に大きな影響を与えたハロルド・ラスウェルは、『宣伝技術と欧州大戦』(高山書院)において、このような荒唐無稽な残虐物語が「戦争における大勝利の一つ」となり、「敵に凌辱される若い女性というのは、国境の反対側にいる大勢に当の凌辱者になったかのような秘められた満足感を与える。それ【故/ゆえ】、多分、こうしたストーリーに人気がありそこらじゅうで見られるのだろう」と分析しているが、虐殺や強姦(性的搾取)を強調することは、戦争プロパガンダの常とう手段であった。今日の慰安婦論争をそういう歴史的視点から見直す必要がある。


たかはし しろう 1950年、兵庫県生まれ。早稲田大学大学院修了後、スタンフォード大学フーバー研究所客員研究員に、政府の臨教審専門委員、埼玉県教育委員長などを歴任。現在、男女共同参画会議議員。著書に『日本が二度と立ち上がれないようにアメリカが占領期に行ったこと』(致知出版社)ほか多数。


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出典:http://www.sankei.com/


■ ■ ■

産経新聞の運営するiRONNA上に掲載されています「反日物語の嘘を暴け」の記事を元に載せています。
あまりに酷いアメリカでの捏造された虚構に基づいた誤解が渦巻いていて、日本人は誰を相手に指摘するべきか良く考えて行動しましょう。そうでないと中韓によって歪められた嘘の情報によって行動した米国人などにまで攻撃をする羽目に陥っては本末転倒ですから注意が必要です。
このような何も知らない人々を巻き込んで嘘を流布する作るごとを続ける卑劣な国家・中韓を絶対に許す事が出来ません。
その為、余りにも長いこの記事をそのまま掲載してしまいました事をお詫びいたします。

しかし、この事実を決して許す事が出来ません。
『「日本の名誉が毀損されているのを何とかしたかった…」』『やはり真実を知る証人は実在した!「慰安婦狩りなかった」朝鮮総督府〝100歳生き証人〟が語る「強制」の虚構、事実ねじ曲げに憤怒』などの記事でもお伝えしましたが、日本は絶対にこの虚構を捏造する中韓の卑劣な策力を国家を上げて全て叩き潰さねばならないと思います。
それまでこの戦いは終わらないと思います。

日本の未来の若者、子供達の為にも。絶対に!!


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